毎日違う土地で眠りたい

「わたしたちはそういうふうにますますなって行くんじゃないかと思うのよ、ヘレン。人をたくさん知れば知るほど、代わりを見つけるのがやさしくなって、それがロンドンのような所に住んでいることの不幸なんじゃないかと思う。わたしはしまいには、どこかの場所がわたしにとって一番大事になって死ぬんじゃないかという気がする」――『ハワーズ・エンド』(E・M・フォースター/吉田健一・訳)

映画と本

自分の中に理性を否定する気持ちがあること

先日、以下の映画を鑑賞した。 アバウト・タイム ?愛おしい時間について? (字幕版) 発売日: 2015/04/10 メディア: Prime Video この商品を含むブログを見る あらすじをおおまかに説明すると、タイムトラベル能力のある主人公のラブストーリーである。しかし…

自己中心的な人間は、誰かを助けてはいけないのか ーー映画『THE GUILTY』とジッド『田園交響楽』に見る自己欺瞞との戦い

2/22公開 『THE GUILTY/ギルティ』ショート予告 - YouTube ※この記事内では、 『THE GUILTY』のネタバレはしていませんので、安心してお読みください。ただ、できる限り事前知識がない状態で観てほしい作品ではあります。 友人のSさんが映画の『THE GUILTY…